2015年05月03日

米の種を蒔く時期ー4・5・6月でも良し

1131番と1132番 京都 東寺にて
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昨日、京都の東寺で一人の若者(左側)が、種を渡してから再び僕の前に現れて「蒔くのは4月ですか?」と訊きました。(あ、5月になったからダメだと思われたんだ!)と感じて「まだ、大丈夫です」と答えました。こういう心配をしている人がいるかもしれないので、今日は蒔く時期について書きます。

種蒔く時期は、手紙には米は4月、小麦は11月と書きましたが、米は4・5・6月でも大丈夫です。ただし、6月以降ならば遅れれば遅れるほど、収量が下がる可能性があります。段々と日照時間が少なくなるので、特に成長期に日が当たらないとなかなか大きくならないのです。ですから、南の方ほどあるいは暖かい地方ほど、種蒔きの時期は長期間になります。もしかしたら、沖縄は一年に二回くらい栽培できるんじゃないでしょうか。

初めての人ならば、怖がらずに、とにかく蒔いてみることです。最初は水と温度だけですから。芽が出たら、土を用意してやること。その後は土の栄養分と水と太陽の当たり具合で成長は様々です。 

私の願いとしては、穂ができて米が食べられることを経験することよりも、失敗を含めて稲が生長する過程を少しでも知ってほしいことです。生長を観察するだけでも、今までとは違った世界を見たり、米に対する意識が変わるのではないかと思うのです。それがまず大事だと思っています。 

収穫ー食するーという実益よりも、この場合の収穫とは感じる、考えるという内面的な充足感を得てほしいということです。

金さえあれば、スーパーやコンビニで何でも買えますが、金が無かったら、あるいは金の世界でなくなったり、大昔ならば、食料危機が来たら、、、、みんなこういう面倒なことをして、多くの時間と労力をかけないと食べるところまではいかないのです。

農家の人はこういう手間がかかることを、日本中で世界中でやっているわけですが、この生長の中で何一つ欠けてもできなくなるのです。土地、労働力、肥料、太陽、土、水、時間、、、そういう様々なものがあるからこそできるわけで、幸い今現在はすべて満たされていますが、どれか一つが欠ける可能性は常にあるのです。現在のように、土壌汚染、人口減少、肥料不足、太陽の異常現象、異常気象、水不足、太陽の状況によっては日照時間の問題、、、。もしかしたら、今現在でもギリギリのところで栽培しているのかもしれません。

そう思うと、食料危機がいつ来てもおかしくないと思います。それを想像するための機会にしてほしいのです。そうすれば、自ずと今何をすべきなのか、想像できると思います。食料保存、自家栽培、田舎への引越、農業への転身、自然豊かな発展途上国への避難、取りあえず心の準備等々、、。

それと、栽培は生物が成長していく喜びを得ることができます。金を得たり、ゲームする喜びとは異なった、もっと神聖なことだと気がついてもらえたら本望です。



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2015年04月28日

ちっこい葉が出ました。

4月1日に紙コップの中に蒔いた米の種(http://happyhillcontest.seesaa.net/article/416811548.html)から葉が出たと、姉から連絡がありました。葉が出たのは正確には25日頃だと思いますので、25日かかったわけですが、時間がかかり過ぎたのは天候のせいだと思います。

芽が出ると、すぐに上に向かって葉が出て来るように思いますが、芽は下に行き根を張り、その後に葉が出てきます。経験者の僕でも勘違いしていて、なかなか葉が出てこなくてちょっと焦りました。知らない間にこのカップの下には根が張っていたのです。じっくり張りながら、さらに温かくなるのを待っていたのかなと思います。

この一ヶ月は雨と曇りの日が多かったので、4月初旬に蒔いた人はなかなか葉が出ないのでイライラしていたと思いますが、水さえ十分であればそろそろ出て来るはずです。心配な人は掘り返して見て下さい。きっと長い根が下に延びています。見たらすぐに元に戻して下さい。

じっくり根を張っているのに土を掘り返すなんて乱暴に思えますが、植物は観察が最も大事なので、少々のことは勇気を持ってやって下さい。そうすると植物のことがより良くわかります。医者の健康診断みたいなものです。

3つのカップすべてに葉が出てきました。土が枯れた時に水をやっていただけです。よく見えない場合はクリックして拡大して見て下さい。こういう直線的に延びるのが稲の葉の特徴で、ときどき雑草の葉が出てきて勘違いすることがあります。
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以前に紹介した以外にバケツ稲栽培のサイトがありました。
http://www.ajiwai.com/otoko/zeal/baketuine.htm
僕が言うことと違うこともあるかもしれません。だいたいの大まかなものはありますが、育て方は千差万別で本格的なものでも農家によって様々で、それぞれの農家が「うちが一番だ」と思ってやっておられます。たぶん、あなた独自なものも生まれるはずです。


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2015年04月14日

芽出し

米の種を蒔いた方に

米の種を蒔いた方もおられると思いますが、芽が出ないと何が良くて何が悪いのかさっぱりわからないと思います。わたしも親戚の子供達と蒔いた種の芽が出ず「初めての人が同じ状態(芽が出ない)ならば、永遠に芽が出ないのじゃないか?と思われているかもしれない」と心配し、その後の経過をお伝えすることにしました。

子供達と蒔いたのは4月1日でした。
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今日、14日でもまだ芽が出ません。湿り気が無い時には水をやっていたので、原因は水分ではなく、温度だと思います。それで、改めて別の種を1週間くらい前に容器に水を入れて室内に置いておきました。老人がいるので、室内は常に20度以上はあったと思います。
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昨日から一昨日くらいから、少し芽が出始めていましたが、今日はこんな感じでした。これが芽が出た状態です。このところ雨が多くて気温が低いので、外気温であればなかなか芽が出ないのだと思います。もし、芽が出ていなければ、室内に置くか、面倒でなければ、コタツを出して、その中に入れておけば芽は出ると思います。とにかく、温度と水ですから。
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2月始めの出発前に、芽出し試験をしましたが、50粒試験をしてすべての種から芽が出たので、種に問題はないと思います。栽培って、時間がかかります。口に入るまでにどれほどのことがあるのか、それを経験することが大事ですから、気長にやってください。今の時代、食べ物なんて掃いて捨てるほどありますが、その一つ一つはこんなにまどろこっしい過程の連続です。それが全部省かれているわけですから、食に感謝の気持ちが起こらないのは当然です。食に対する感謝がないのは、自然に対しての感謝がないのと同じだと思うのです。

昨日は姫路の知り合いのところに行きました。貴重な体験をしました。その報告は後日。また、先日「火の鳥」を手塚治虫記念館で一、二冊再読しましたが、手塚氏の先見の明に改めて驚かされ、この旅のためにもすべての巻を熟読する必要があると痛感しました。それで、手塚記念館で種蒔きしながら、数日間は記念館にある「火の鳥」をじっくりと再読することにしました。


posted by 種まく旅人 at 12:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 米作りの薦め | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年04月05日

種籾(たねもみ=米)の種蒔き 

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種蒔く旅人からお米の種をもらった方に

いよいよ桜も咲き、米の種蒔きの季節になりました。詳しく書けばきりがないので、最も簡単な方法から書いておきます。

A、最も無精な人に

この米は水田でなくても畑でも育つ品種です。
バケツ栽培が面倒な人は、土のある所に蒔いて、水をたっぷりやり、時々見ては土に水分が無ければ水をやってください。そうすれば、とりあえず芽が出るはずです。それ以降はその土の状態によります。場合によっては、穂が沢山つきますし、貧しい土ならば葉だけわずかに成長していきます。しかし、植物の、特に作物の生長を知るだけでも何か感じるでしょう。それだけでも、知らないときより一歩前進です。

B、多少は時間と労力をかけてもいいという人に

1、バケツに7割くらいの土を入れて、水を土の位置までたっぷり入れます。
2、種を蒔いて、土を2〜3ミリ被せます。

注:発芽条件は水と温度なので、水分が少なくても温度が低くても芽は出ません。芽出しだけ、コップにたっぷりの水と種を入れて、コタツ等に入れておくと早いです。

3、日当りのいいところで2、3日から1週間くらいで芽が出ます。土が乾かないようにします。
4、苗が段々と成長するので、水を足しますが、せいぜい土の上3〜5センチ。

C、穂を沢山つけたい人へ

青い葉がどんどん成長しますが、大きく成長するかどうか、株が増えるかどうかは土の成分によります。ホームセンターで相談して良さそうなものを選び、土に混ぜるといいです。腐葉土と言う人もいれば、牛糞、鶏糞と言う人もいます。コンポストのある人はそこでできる土を利用してもいいです。土作りが作物作りの最も大事なところです。要は生物の死骸や糞尿が土になったものが栄養になるということです。失敗を怖がらずに、実験精神でやることです。

◎注意すること

糞尿がいいからといって、バケツにうんこや小便をしてはいけません!かえって害になります。糞尿は時間をかけて熟成してさらさらの状態になったものだけが有効です。ホームセンターで牛糞の肥料を見たら、理想の形状がわかります。しかし、実は牛の糞尿も問題があり、牛の餌にホルモン剤や抗生物質が混ぜられており、それが変異して糞尿になることで害になるのです。(ただし、成長は見事なので実験的価値はあります。)安全なものを求めるときりがないのですが、それくらい我々の生活は汚染されすぎているのです。安全なものは人間が踏み込まないところにしかないのかもしれません。化学肥料も含めて、どこまで妥協するかは、それぞれで判断してください。

◎土をどこで手に入れるのか?

土自体は、家に庭があればいいですが、そうでなければ、山や川に行って取ったり、農家に頼んで田んぼの土を少し分けてもらったりすればいいでしょう。都会ではなかなか土を見ることがないでしょう。公園の土をこそこそ取ったりすれば、文句を言われそうですし、それを実感するだけでも収穫です。都会には何でもありそうですが、運び込まない限りは、実は生きるための大事で安全なものはほとんどないに等しいです。

◎育てる心も大事です。

温度、水、肥料などは成長に大切ですが、毎日見てやることも大事です。「植物は人間の思いを察知する力を持っている」といろいろな書物に書いてありますし、実感するところでもあります。著書「植物の神秘生活」に詳しいです。興味のある方は検索してみてください。

805番〜810番 親戚のすずちゃん、らんちゃん、かずさねくん。(他にさやのちゃん、ゆいとくん、めいちゃんが参加。)バケツがなかったので、とりあえず紙コップに入れました。芽が出たら、バケツに移します。
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詳しく知りたい方は以下のブログを見てください。それぞれいろいろな方法でやっています。

https://www.ja-nishikasugai.com/ikubyou/baketsu-ine02.htm
ine02.htmhttp://www.ajiwai.com/otoko/zeal/baketuine.htm
http://www.jaiga.or.jp/einou/baketsu1c.html
http://shonai.zennoh-yamagata.or.jp/cultivation/2014/index.html
http://homepage3.nifty.com/knmn/ine/ine003.htm

小麦は11月なので、その頃に育て方を掲載します。



posted by 種まく旅人 at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 米作りの薦め | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月23日

一歩踏み出す!

金曜日に、市内の図書館でチラシを見た人が参加を希望してくれました。市役所とか図書館に置いたチラシ(ほんの二三枚ずつ)にはほとんど期待がなかったので、驚きましたし、喜びました。ありがとうございました。

その方も含めて、米作りがしたいけど、躊躇っている方が意外に多いことに、この数年気づきました。長年、野菜作りをしてかなり精通しているような人でも「米」に突入できないでいます。

何故でしょうか?とても残念でなりません。何故なら、僕は栽培の中でもっともやりがいがあると思っているからです。ただ、儲けを第一に考えている人には無理があります。米が安いので、これで生計を立てるには相当に広い面積が必要だからです。しかし、自分が食べる分や家族分くらいならば、一人であるいは家族で協力してやれば、楽しくもあるでしょう。

僕が体験した中で何が大変なのかを思い出しつつ書き出しましょう。

まず、肉体労働です。田圃は畑と違い、水を使うので、水が漏れないように畦塗り(田圃の側面塗り)をしたり、田圃の底を代掻き(泥を起すような作業)したりとか、田植え、稲刈り、干す作業など。すべて肉体がものを言います。それは畑も同じですが、面積が広いと結構大変です。だから、肉体労働に自信がなければ、最初は5m四方とか10m四方とかそういう程度の面積でもいいんじゃないかと思います。大きな田圃でも土で囲ってしまえば、小さくできます。基本的なことを小さい面積(たったの1平方メートルでも)でも経験すれば、翌年はずっと楽です。手順というものがいろいろあるからです。田圃の持ち主には事情を話せば、わかってくれるでしょう。何故なら、農家の人は肉体労働の大変さを知っていますから。特に、機械類無しではできないと思い込んでいる人も多いですから。

肉体労働も慣れですから、徐々に筋肉もつき、筋肉の使い方も覚えます。私よりずっと歳の若い人といっしょに農作業することもありますが、やっぱりデスクワークしている人は、限界がすぐにきます。「もう、疲れたの?」と思いますが、自分の二三年前の状況を思えば、何も言えません。当時、こんな辛い仕事があるかと思っていましたから。

お陰で長年苦労していたぎっくり腰も全く出なくなりました。筋肉が支えているんだろうと思います。何かするとき、必ずまず腹筋を使い始めたのは大きな変化でした。腕や足を使う作業でも、やっぱり腹に力が入っていないと、支えきれないものがあるのでしょう。

それと、同じ作業がずっと続くとそれを使う筋肉だけが疲労します。対処の仕方は、右も左も使うようにすることです。右利きの人はサウスポーにもなりましょう。右が疲れたら左を使う。それは最初はぎこちないですが、これも慣れです。

昔、指の関節炎になって、しょうがなしに左で歯を磨くようになったら、段々と慣れてきて問題なく使えるようになりました。ボーリングをしているときに、余りに長時間やっていたので、右腕が上がらなくなり、それでもしたかったので、左手でやりました。平均アベレージが150か160くらいのときに、左手で130以上出ました。しかも、その日のうちにです。特別にうまかったというよりは、「左手は使えない」という固定観念を解除しただけだと思います。一動作だけでも、利き腕、利き足でない方でできれば、ほかの動作も自信が持てて進歩は速いです。

それから、同じ作業をずっとするよりは、回した方がいいです。回すというのは、たとえば集める作業と縛る作業があるとすれば、すべて集めたあとに縛るのではなくて、集める作業に疲れたら縛る作業をするようにすると筋肉の使い方が変わるので作業しつつも、一方で筋肉を休めることにもなるのです。そうすれば、長い作業も可能になります。

共同作業のときの例えば運搬は、一人でスタートからゴールより、バトンタッチしたほうが能率が良いです。少し休めるからです。

水の管理もあります。共同の水を使う場合は、その土地のやり方をよく知っておくことです。管理者に相談して、何をどうすればいいのか。共同の掃除とか、使っていい時期とかその土地なりのものがあるでしょう。もし、山の水を引くなら、自分の工夫が必要です。僕は両方しましたが、共同の場合は他人を見習うことが大事だし、山水の場合は自分なりの工夫が必要ですが、「水は本来どこからどのように出てくるのか」を知るいい機会です。これも私には面白かったです。それに関しては、「土と石と」のブログに書いたので、見てください。

ハッピーヒルに関しては、水田でも畑でも栽培できるものなので、初心者には案外向いているかもしれません。水田の水が枯れても、それほど慌てる必要がありません。直接畑で作ってもいいわけですし。

まあ、いろいろありますが、全部を言うのは難しいので、、、とにかく始めることです。近所の転職組の人が、いまはフルーツを作っていますが、転職して一年目に米作りを体験して全く問題なさそうに「簡単だった」と言ってました。「え?」と思いましたが、たぶん与えられた苗、与えられた機械、教えられた農薬、教えられた化学肥料、与えられた方法、、、、ノウハウがすべてわかっていてやったからだと思います。無農薬、無化学肥料、機械なし、発芽から精米まで、水の世話等々を一からやったら感想は異なったでしょう。また、面白さを発見できたと思います。そういう体験をしてほしいと思います。そのことで、土に近くなる、地球に近くなる、自然に近づく。

私の人生の中で米を作る体験ができたこと、していることを幸せに思います。「米には日本人の心がある」なんてかっこいいこと言ったら言い過ぎかもしれませんが、何かあるんだと思います。

5月に田植えしたものが、このくらいに成長しました。40センチくらいです。
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これはほとんど同じ時期に植えられた隣りの農家の苗(コシヒカリと思います)です。断然株数が多いですが、苗が二、三本植えてあります。これからはうちの一本苗も多くなるはずです。それを期待しての一本植えです。DSC03421.jpg
posted by 種まく旅人 at 11:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 米作りの薦め | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする